日本東洋医学サミット会議

お問い合わせ

TOPICS


【WHO関連】 2018年6月18日にICD-11が公表されました。1990年(ICD-10)以来の約30年ぶりの改定ですが、今回の改定では第26章TM chapter module 1を含む6つの章が追加されています。2019年5月世界保健総会で承認されます。TM chapterの使用頻度により削除も考えられますので、今後は関係する統計データの集積が求められていくことが予想されます。各団体様におかれましてはそれぞれのお立場にて統計データの集積にご尽力いただけますようお願い申し上げます。
 ICD-11の検索方法
 https://icd.who.int →Use ICD-11 →ICD-11 Browser

【ISO関連】 2018年6月20日から7月20日に「施術者への伝統医学の教育及びトレーニングをTC249のScopeで扱うかどうか」に関する投票が行われ、反対8票(日本票を含む)、賛成7票、棄権7票にて今回は否決されました。しかし、これまでの経過からしてこの議論は今後も繰り返されていくことを予想しております。上記内容がScopeに入った場合、関連する国際標準の成立は我が国の鍼師、灸師、あんまマッサージ師の国家資格、次の段階として医師・薬剤師および他の医療関係職種にも影響が及ぶことが懸念されています。

JLOMとは

日本東洋医学サミット会議(the Japan Liaison of Oriental Medicine: JLOM)は、WHO西太平洋地域事務局(WPRO)を中心とした伝統医学関連の国際標準化活動に関連して、日本国内の意見集約を行うとともに、伝統医学領域における日本の提案を国際的に発信するためのプラットフォームとして2005年5月に、伝統医学に関係する国内の4学会および国内二カ所のWHO伝統医学協力センターの長を主要メンバーとして発足しました(現在は全10団体)。その後のICD11 TM chapter改定事業においても、国際標準策定のリーダーシップを取るなど、伝統医学領域での国際的な貢献を果たしています。)

中国が2009年にISO(国際標準化機構)にTraditional Chinese Medicineの標準策定に関わる委員会(TC249)の設置を申請し、これが2010年に承認され、JLOMはTC249の国内審議団体として対応の最前線に立つことになり、WHOに加えてISOの業務も担当することとなりました。年1回開催される総会に人材を派遣し、2014年第5回総会(京都)を開催しています。


活動方針


伝統医学の特徴

伝統医学は、基本的原理は共通でも、それぞれの地域においてそれぞれの気候風土および文化を背景に、創意工夫を凝らし継承発展しきたという特徴があります。すなわち伝統医学は、本来多様性を有しており、この多様性を認めることが重要と考えます。したがって、一つの体系で伝統医学を統一することは多様性を否定することにつながり、これからの伝統医学発展を阻害しかねないと考えます。各地域で行われている伝統医学は、対等の地位として認め合うべきであり、お互いの伝統医学との交流を通して、それぞれの国・地域においてそれぞれの国の伝統医学を受容するかどうかを判断すべきです。つまり合意点は、国際的取り決めを推進しても良いが、合意できない点は留保すべきと考えます。

ISOに関して

ISO活動は、基本的には業界が主体となって行うものです。ISO活動では、他者の考えに従ってではなく、業界が国際展開をその実現可能性を考慮して最終的に判断するものだと思います。

また、TC249は、各国民の医療・健康に関する項目を扱うものであり、議決内容によっては、それらに多大な影響が及ぶ可能性があるため、慎重に対応する必要があります。2015年4月、世界医師会理事会(Oslo)の声明にあるように、貿易協定が各国の医療・健康ケアに関する制度を変更するような協定を締結しないように各医師会はそれぞれの政府に要求することを求めています」が、ISOの関しても同様のことが求められるべきと考えています。しかし現況は、必ずしもそうではなく、個々の提案事項にどう対応するかが求められています。

現況

TC249の設置は、2009年6月に承認され、JLOMがTC249の国内審議団体としてJISCから承認されました。このときには暫定的措置としてTC249のタイトルはTCM(Traditional Chinese Medicine)とされました。2015年6月に開催された第6回の会議およびTechnical Management Board(TMB)で、タイトルが正式にTCMとなり、scope(所掌範囲)が下記に示すように、TCMが削除され、「古代中国起源の医療システム」とされました。このscopeに関しては、TC249での議論を経ずに、TMBから直接決定がなされたという経緯があります。このscopeがどのような意味を持つのかを十分検討し、今後JLOMの対応を新たに決めていかなくてはなりません。

現在ISO/TC249においては、中国が一部のWGにおいて数多くの提案を行っています。こうした状況下において、JLOMの任務は、ISO決議が、日本の医療制度、健康政策、教育内容などの変更を伴う内容のものにさせないこと、そして何より、日本国民の健康が損なわれないように対応することだと思います。その上で、世界展開の実現可能性があり、それを希望する業界があればこれを支援することがJLOMの役割と考えています。

今後の方針

先に述べましたように、ISOを取り巻く環境が変化したことを受け、
 1)JLOM活動の範囲の見直し
 2)JLOM組織の見直し
 3)行政各機関との密接な連携
が求められています。具体的には、

 1)JLOMの活動範囲
  ・TC249およびTC215活動を引き続き行う
・ICD-11策定への協力
2)JLOM組織の見直し
 ・ISOなどの実務担当者をJLOM構成団体の学会・各組織から持続的にだすように すること
・各構成員間の意思疎通、情報共有を図るとともに意思決定のプロセスを明確化す ること
・任務達成への人的協力あるいは資金協力などサポート体制を充実すること
3)行政各機関との密接な連携
 ・所轄の行政機関との連携はもちろんのこと、各行政機関間との情報共有を図ること

最後に

JLOMは、TC249/215など重要な課題達成のため今後とも尽力をしていく所存です。達成すべき目標は、日本の伝統医学および日本国民の医療・健康を守ることにあります。関係諸団体ならびに行政の絶大なるご支援を賜りたく、ここにお願い申しあげます。

(JLOM議長 佐藤 弘)


組織図


メンバー(平成29年4月現在)

フルメンバー

一般社団法人 日本東洋医学会
公益社団法人 全日本鍼灸学会
一般社団法人 和漢医薬学会
一般社団法人 日本生薬学会
北里大学 東洋総合医学研究所
富山大学 大学院医学薬学研究部和漢診療学講座
日本歯科東洋医学会
日本伝統鍼灸学会
公益社団法人 日本鍼灸師会
公益社団法人 東洋療法学校協会

サポーター
日本漢方生薬製剤協会
ページのトップへ戻る